【1/27-1/31週の世界のリスクと経済指標】
先週の評点:
リスク -4点(38点):悪化 (基準点42点)
経済指標 -5点(91点):悪化 (基準点96点)
次週の相場感:弱気
①リスク
先週は前週に引き続き新型コロナウィルスによるリスクオフの週でした。
前週には2000人弱だった感染者は1週間で約12000人の6倍に増加し、死者も56人から259人の5倍まで増加しました。日に日に拡大していく感染と治療方法のわからない不安感から先行きが見えず、中国を中心とした経済の停滞が長引くことを懸念してマーケットは下がり続けました。
今週はブレグジット、イスラエルとパレスチナの和平案提案、トランプ大統領の弾劾裁判などのイベントもありましたが、コロナウィルス一色で動いた印象です。
全体としてもコロナウィルスの影響が大きく悪化となりました。
②経済指標
経済指標はまちまちの印象でした。
最重要な指標である米国FOMCの政策金利発表がありましたが、事前の予想通り据え置きとなりました。
また、米国のインフレ系指標であるPCEコアは1.6%と引き続き目標である2%に届かず、低金利政策を今月もサポートする形となりました。
全体としては中立とネガティブが多く、マイナス5ポイントの悪化としました。
③今週の振り返りと次週の展望
今週は新型コロナウィルスの影響でリスクオフとなり、先週よりさらに大きく全指数が下落しました。
1/30にはWHOが緊急事態宣言するも「中国へ渡航・貿易制限は勧告しない」と言うスタンスにより一時株価は戻りましたが、その後各国航空会社が中国への運休を発表したことにより経済停滞を懸念して1/31の米国時間に再度大幅下落となりました。
ここで新型コロナウィルスによるリスクオフが始まる直前の1/17終値と1/31終値を比較してみます。
個人的には先週、今週とかなり大幅に下がった印象でしたが、こうして見るとまだ2.5%~5%程度の下落幅で推移していることがわかります。
※1/31のNY時間で大幅下落となったので日経はCME先物指数で計算すると22695となり、それを適用すると-1346.26で-5.6%の増減となります。
短期的にはコロナウィルス感染拡大に対する不安感からの下目線は強く、マーケット心理が反転するには感染者数の伸び率の鈍化や何らかの治療法の発見などインパクトのあるニュースが必要で時間がかかる気がします。
上記表には参考までに各指数の1/17終値から5%下落、10%下落の数値を記載しています。
個人的に年末よりバイアスをかけて長期投資資金を増やしてきた日経は、テクニカル的には先物が雲を下抜けして三役逆転しており辛抱が必要になりそうです。
決算が良く外部環境の良い米株は5%程度、決算の良くない日経は5%~10%(22000円程度?)まで調整しそうな気がしますので、そこを目安しとて見て行きたいと思います。
ただ、基本的には年始のイラン情勢と同じく、予期しないトラブルに対するパニック反応からくるリスクオフであり、収束すれば戻る相場だと考えます。
今週も淡々と下がったところで長期投資資金を投じながら、どこで下げ止まるか注目して行きます。
また次週は米国ISM製造業景況指数/非製造業景況指数、雇用統計があるため米国のファンダメンタルが上向くか注目します。
基本的にはコロナウィルスの影響が続くと思われ次週も弱気スタンスです。
以上