投資家見習いのブログ

世界の地政学的リスクと経済指標を独自の数値で可視化し、マーケットを語ります。

【2023年2/6-2/10週のマーケットの振り返りと考察】〜乖離の解消〜

 先週の株価指数は、円安傾向の続く為替の影響で底堅い日経225以外は概ね軟調に推移しました。年初来、堅調に回復していた米国株式も前週末の雇用統計のポジティブサプライズにより、FRBとマーケットの乖離が解消する方向に推移しました。

 

 先週は多くのFRB高官の発言がありました。下記はその一覧です。

前週末の雇用統計を裏付けに、概ねタカ派スタンスの発言が目立ちました。12月FOMCで予想された23年末の金利5.125%が適正であることや、5%を超える水準まで引き上げる必要がある旨のコメントが目立ちました。その結果、FedWatchのピーク金利も5.00-5.25%に上昇し、債券利回りもジワジワと上昇しました。

下記は前週末とのイールドカーブの比較です。

2年債利回りもFF金利範囲の4.5%に到達し、全体イールドカーブ全体が上昇しています。前週にはFRBとマーケットの乖離が顕在していましたが、債券利回りは雇用統計から1週間を経てその乖離がやや修正された印象です。

 一方で株式の方は、年初からの値上がり幅に比べると、やや値下がり幅が薄いような印象があります。それはやはりインフレ率が鈍化しているという事実が支えているからだと思います。

 次週は米CPIの発表があります。前月に示された強い雇用統計の中、予想に対してやや上振れる可能性もあると考えられます。その時にマーケットがどのように反応するのか注目したいと思います。

 

以上